借入額ってどうあがいても年収3分の1以上は無理って何故?
融資の借入額について教えてください!私は滋賀県在住の自営業を営む者です。
今回の融資については仕事用ではなく、プライベートな用途で借りたいのでよろしくお願いします!
まず今回の用途ですが、ちょっと二週間ほどの旅行を計画しています。
その間は家族や友達のみんなが仕事を維持してくれるという事でこちらは問題ありませんし、自営業を初めて8年ほど長期休暇なんてまずありませんでしたから、自分へのご褒美として実行は確定しております。
ただ、ちょっと問題があるとしたらその資金なんですよね…。
自営業というのは多くの人の予想通り、自分の自由になるお金というのがとても少ないです。
だからお金を借りる事で旅行資金をゲットし、その後のやりくりでじっくりと無理なく返していくつもりなのですが、今は年収による融資の制限がとても気になっていて、尚且つ困っています…。
融資の借入額って、どうあがいても年収の3分の1以上は無理って聞きました。
これって何でですか?私は自営業という事で年収が安定しない為に、年収で制限されてしまうとどれくらい借りられるか分からず、旅行の計画に支障が出てしまって困るのですが…この制限って何故でしょうか?誰か教えてください!
総量規制と呼ばれる仕組みですね
自営業で8年もきちんとお仕事を続けられているというのは、正直に凄いと思います。
最近はブラック企業とか不況での就職難もあって自営業が再評価されているのですが、実際は自営業も違ったきつさがあるおかげで、早々に脱落してしまう人がとても多いんですよね…日本はアメリカと違って自営業の失敗から立ち直るのが非常に大変ですので、チャレンジしにくい風土が残り続けているというのも問題だと思いますね。
それはさておき、何故年収の三分の一までしか借りられないというと、それは総量規制と呼ばれる仕組みです。
総量規制とは、かつて昔際限なく借りられていた時代に、借りすぎた結果自己破産するまでに陥った方があまりにも多かったのですね。
これは高利貸しをしていた金融業者側にも問題はあったのですが、やはり際限ない借り入れとなると、金銭感覚を破綻させてしまう人もどうしても増えます。この制限は不便に見えて、私たちの為の決まりというわけです。
ただ、これは借り入れる業者によります。以下の業者による違いを参考にしてください。
・消費者金融及び信販会社
消費者金融はご存知カードローンなどで融資を提供する会社で、信販会社は融資だけではなく分割ローンやクレジットカードを提供する業者ですね。
この二社は貸金業法と呼ばれる、総量規制を含むルールが適用される金融業者となりますので、年収による融資制限はどうしても出てきてしまいます。
ただ、信販会社のクレジットカードの買い物枠などは規制対象外なのです。一応覚えておいてください。
・銀行
実は銀行から受ける融資というのは、全て総量規制の対象外となります。銀行は元々審査が厳しいので大金を借りにくいと言えますが、年収による融資制限が無い分、自営業の方でも相談しやすい機関と言えるでしょう。
特にメインで取引している銀行があれば、そこに相談すると便宜を図ってくれやすいのに注目です。
総量規制にもこうした違いがありますので、今回は銀行に相談されてみてはいかがでしょうか?
【参考ページはこちら】
借入ができない理由を知りたい!
借入年収3分の1までと定められた総量規制とは?
消費者金融から借入することができる金額というのは、年収の3分の1までと制限されているのをご存じでしょうか。
これは2006年12月に成立し、2010年6月18日から完全施行されることになった貸金業法の総量規制という法律に、消費者金融やクレジット会社などからのキャッシングの利用額は、借入年収3分の1までと定められているのです。
このような総量規制が定められた背景には、借金を返済できなくなって、任意整理や個人破産に追い込まれる利用者が後を絶たないということがあげられます。
無理のない健全な生活を営んでいくためには、借入は年収の3分の1までというのが常識的な判断で、それ以上の借入は生活を圧迫し、あげくのはてに個人破産に追い込まれかねないということです。総量規制は利用者の生活を守るという意味合いがあるわけです。
さて、この総量規制というのは、1社の消費者金融の借入が年収の3分の1までというのではなく、もし複数の消費者金融から借入があった場合は、その合計額が年収の3分の1まででなければなりません。
たとえば、年収が300万円の人が、A社から50万円、B社から30万円の借入があった場合、さらにC社から30万円を借りることはできません。
その場合は年収の3分の1の範囲内である20万円までしか借りることができなくなります。
したがって、借入が多い人は、いま自分がどれくらいの借入があるのか把握している必要があります。
ボーナスの有無や増減なので年収が変動することもありますので、正確にわからない部分もありますが、おおよその範囲で年収の3分の1までしか借りることができないということ理解しておくことが大切です。
総量規制に対してよくある質問に、総量規制が施行された時点で、すでに借入年収3分の1を超えていた場合はどうなるのかというものがありますが、その場合は今後それ以上借りることができないということになります。
では、仮に連帯保証人がいた場合はどうなるのでしょうか。連帯保証人がいれば、もっと多く借りることができそうに思うかもしれませんが、やはりその場合でも総量規制は有効で、年収の3分の1を超えるお金を借りることはできません。
あるいは、クレジットカードを使ってショッピングをする場合も総量規制の対象になるのかという質問も多くあります。
クレジットカードを使ったショッピングは、貸金業法の規制の対象外になりますますので、年収の3分の1を超えるようなショッピングであったとしても問題はありません。規制を受けることはなくショッピングが可能です。
では、もし間違って年収の3分の1を超えて借りてしまった場合は、どうなるのでしょうか。何か罰則があるのでしょうか。
罰則に関しては、利用者には罰則はありません。罰則として行政処分があるのは、貸し手の貸金業者です。
そのために、貸金業者では他社からの借入も含めて、年収の3分の1を超えていないかをチェックしなければなりません。
たとえば、利用者がリボルビング払いの契約を申し込んだとします。
その際に、1カ月の貸付け額の合計が5万円を以内であり、残高も10万円以内であれば問題ありませんが、もし1カ月の貸付額合計が5万円を超えており、かつその利用者の貸付残高が10万円を超えているような場合は、毎月信用情報機関を通して残高がいくらあるのかを調べることが義務付けられています。
さらに、1カ月の貸付け額に関わらず、貸付残高が10万円を超える場合も、3カ月以内に一度残高を調べる必要があります。
貸金業者は50万円以上の貸付けを行う場合も、利用者から収入証明書の提出を求め、借入年収3分の1以内であるのかを確かめなければなりません。
同様に、自社からの借入が50万円以内であっても、他の貸金業者からの借入も合わせると総額が100万円を超える貸付けとなってしまう場合にも、収入証明書の提出を求めることになります。
ただし、この総量規制の対象となるのは個人向け貸付けに限られ、個人向け保証や法人向け貸付け、法人向け保証は総量規制の対象となっていません。
つまり、総量規制は個人が私用目的でお金を借り入れる場合にのみ適用される法律で、事業用資金の借入では適用されません。
また、総量規制の対象となるような個人の借入であっても、除外、または例外となる貸付けがあります。
除外となるケースというのは、たとえば不動産を購入するための貸付けや、自動車を購入するための貸付けで、これらは総量規制の対象から除外されます。
例外となる場合というのは、貸付けの残高としてカウントされるのですが、例外的に年収の3分の1を超えていても貸付が可能となる場合です。
除外の場合はすべての人が対象となりますが、例外はあくまでも例外であり、すべての人に適用されるわけではありません。同じ様なケースの借入であっても、貸付が可能となる場合と断られる場合が発生することがあります。
例外が認められるケースというのは、まず返済能力があると判断されることが条件であり、その上で緊急を要するような事態の場合や顧客に一方的に有利になるような貸付でなければなりません。
たとえば、緊急に医療費が必要になったような場合は例外になることがあります。医療費は命に関わるような事例ですので、例外が認められることが多くなります。
顧客に一方的に有利になるような貸付というのは、おまとめローンのような借り換えです。
おまとめローンというのは、複数の金融機関からの借入を一つにまとめることを言いますが、これにより金利を減らして支払総額を減らすことができる可能性があったり、煩雑だった借金を整理できるという点で精神的なメリットが多いと言われています。
そのために、おまとめローンのような借り換えは、顧客に一方的に有利になるということで例外が認められることが多いです。
なお、総量規制はすべての金融機関からの借入が対象となるわけではありません。
総量規制の対象となるのは、消費者金融やクレジット会社からの個人向け貸付けで、銀行のカードローンは対象になりません。
これは銀行は銀行業法に則して貸し付け業務を行っており、消費者金融等が対象になる貸金業法は対象外になるからです。ここは注意が必要です。
したがって、もし年収の3分の1以上のお金を借りたい場合は、消費者金融ではなく、銀行のカードローンを利用すると良いわけです。
銀行のカードローンは総量規制の対象外となるだけでなく、利用者には様々なメリットもあります。
たとえば、消費者金融と比べると銀行は信頼があります。闇金などの心配もありません。
不安を抱えながらお金を借りるよりも、安心してお金を借りることができるのは魅力的なことです。
その上、融資上限額が高く金利も低いというメリットがあります。
総量規制がない上に融資上限額が高いわけですから、多額の融資を必要としている人には大きなメリットとなります。
そして金利が低いので、同じ額の借入でも支払総額の負担が軽くなります。
もちろん、銀行のカードローンは消費者金中に比べると、一般に審査が厳しいと言われています。
しかし、安定した収入があり、過去に金融トラブルを起こしていなければ、特に問題がなく審査に通るでしょう。
審査さえ通れば、利用者にはメリットが多い銀行のカードローンはおすすめです。
総量規制を気にしていない方でも、まずは銀行のカードローンから申請してみると良いでしょう。
また、これまで貸金業法の管轄で営業をしてきた大手消費者金融の中には、銀行と提携を結んで、総量規制の対象外となっているところもあります。
呼称は以前の消費者金融時代のままなのでわかりにくかったり、銀行と大手消費者金融の提携が進み、利用者の中には混乱してしまう人もいると思いますが、ネットで調べてみればすぐにわかります。
正確な情報をしっかりおさえてから利用することが大切ですね。