養育費だけの収入で借入は受けられますか?
少し前、夫と離婚しました。子供は私が引き取りまして、18になるまでは養育費を支払ってくれるように決まりました…
けど、一緒に暮らしていたときからお金にルーズな人で、私がその穴埋めの為に色々苦労していて、本当に払ってもらえるか不安です…。
私は以前は専業主婦をしていまして、今は職探しをしています。
でも学校卒業と同時に結婚して専業主婦になったから、働き方とかどんな仕事が良いかとか分からなくて…それで今は養育費が生活の要になっています。でもこれと貯金だけじゃいつか尽きますよね…。
仕事はもちろん探していますが、それよりも先に当面の安心の為に、お金を借りられるカードって作れないでしょうか?
カードローンというらしいですが、このカードがあればいつでもお金を借りられるという事で、まさに今の私にぴったりです。
だけど、収入は先ほどもお話したように、養育費の振込しか現状はありません。
仕事は明日にでも見つけたいくらいの気持ちですが、カードローンはそれよりも先に作りたいです…養育費のやりくりで、返済だけはきちっとしたいです。いや、しないとダメですよね。
今の状態で借入は受けられますか?子供の事もありますから、どうか教えて下さい。よろしくお願いします。
養育費のみだとちょっと厳しいですね
結婚した当初は幸せだったのに…という例ですね。世の中お金ではありませんが、そうは言ってもお金がないと生きていけないのも事実です。
そうした意味では、旦那さんは生きる術を知らなかった人とも言えますね。ご苦労お察しします。
そして今はお子様を抱えて一番大変な時期だと思います。
もしもお仕事ができない事情があれば生活保護なども検討に入りますが、ご年齢などを予想するに母子家庭が精一杯だと思います。となるととりあえずの融資はあれば心強いですよね。
ただ、収入が養育費だけというのは、融資を受ける上で厳しいと言わざるを得ません。何故なら基本的に、養育費というのは収入とは認められません。
というか、養育費は基本的に非課税でありますから、そこが問題なのです。
非課税というのは所得とは言いがたく、きちんと支払われて課税されている収入が融資においては見られていると思った方が良いでしょう。
不労所得も似たようなものだと思われるかもしれませんが、こちらはきちんと課税されていますので融資を受ける資格はあります。
よって、現状では融資を受ける事は叶いません。一番の解決策としては仕事を見つけてそのまますぐに申し込む事でしょう。
勤務年数が短いものの、最低限度額のカードローンなら作れる場合は十分考えられます。焦りは禁物です。(こちらもご参考に→借入限度額に関するおすすめ記事)
また、内職などの小さめの収入でも金額によっては受けられない事もありません。何にしても仕事と収入があってこその融資である事を忘れないで下さいね。
【参考ページはこちら】
収入が少なくても借入できる?
養育費に充てることができる借入金の種類とは
養育費とは子供が社会自立をするまでに必要とされる費用のことです。
一般に婚姻関係や同居している場合には必然的に養育のかかる費用は生活費の中に含まれるものですが、離婚などにより夫婦関係が破綻した場合には、子供は親のどちらかが養育を行うことになります。
このさい養育に必要な費用は、養育をしていない親にも請求することが認められています。
一般には養育費といえば養育を行なっている母親に対して父親が支払うイメージがありますが、養育が父親である場合には母親にもその費用を請求することが認められています。
ただし、この養育の費用負担という考え方はあくまでも双方の話し合いで決めることとなっており、支払われない場合もあります。
このため、養育費の支給期間に関しても法律で定められているものではないため、当事者の話し合いによって決定されます。
話し合いは最初に夫婦間または代理人の弁護士などを通しての話し合いで決めることになりますが、このさいに合意に至らなければ家庭裁判所に判断を委ねることになります。
このさいには調停または審判という形でその内容が定められることになります。
もちろん、家庭裁判所に訴え、その判断を委ねた時点で、その判断には法的な拘束力を持つことになります。
養育に関する詳しい規定は日本の法律では特に定められたものではないため、支給される子供の上限年齢も定められていません。
一般には成人となる20歳までですが、高校を卒業する18歳と定める場合もありますし、大学を卒業するまで、と年齢を設定しない場合もあります。
なお、子供が自立する年齢に達するまでに支払い義務のある親が何らかの理由で死亡した場合には、養育費を支払う必要がないため、死後にその費用を請求することはできません。
また請求できるのはあくまでも親であり、その親が再婚するなどして新しい家族ができても、その家族に費用を請求することはできません。
この養育にかかる費用は親の生活水準によって異なりますし、法律で定められているわけではないので、話し合いまたは家庭裁判所の調停・審判によって決められます。
調停や審判の実績からいえば子供一人につき月額2万円から4万円のケースが多くなっており一般的な相場となっています。
この子供一人につき月額2万円から4万円という数字には根拠があり、生活保護基準方式に基いて算出されています。
つまり、親が子供の生活を保護することを目的としているわけです。なお、この生活保護基準は毎年基準が変わります。
また支払う側が、何らかの理由で支払いが困難になった場合には養育にかかる費用の減額を求めることも可能ですし、受け取る側の理由で増額を求めることも可能です。
基本的には収入の範囲内での支払いとなりますが、離婚する理由において金銭的な理由が多いこともあり場合によって受け取れない場合もあります。
また慰謝料と異なり、一括で支払うべき性質のものでないため、その後の生活にも大きな負担となります。
これらの養育にかかる費用の最終的な取り決めは、話し合いだけから単なる書面という場合もありますが、この場合には全く法的な拘束力がありません。
そのため通常、弁護士などに依頼した場合には公正証書を作成することで記録されることになります。
この公正証書があれば法的な拘束力があるため、不払いになれば公正証書を持って裁判所に訴えれば給与差し押さえなどの強制執行が可能になります。
ただし、これらの公正証書を作るにも費用が掛かりますし、多くの場合には離婚ということもあって早く終わらせたいという考えから公正証書を作成しないで、書面だけに留める人も多くいます。
外国での養育費の考え方はかなりシビアであり強制力を伴うものとなっています。
アメリカの場合には、給与からの天引きが行われますし、滞納を行なった場合には免許の停止やパスポート発行の拒否などといった公権力の行使が行われる場合もあるなど、強制力を持ったものとなっています。
その一方で現在の日本の法律では、養育に関する費用は、あくまでも任意の支払いといった色合いが強いため、支払いの状況は芳しくなく7割り程度しか支払いをおこなっていません。
また取り決めに沿ってすべての金額を支払うのは3割り程度となっています。
また多くの場合には支払いは3年程度は支払うものの、それ以降に支払いが途絶える傾向にあります。
これは所得に問題がある場合にはそもそも「支払い能力」がないということであり、一方で十分な所得があった場合には「新しい生活が優先される」ためと言われています。
また養育者が家庭裁判所に訴えるにしても、それなりの費用と時間が掛かりますし、相手の経済状況もわからないため、差し押さえを行うということはかなり稀になります。
特に差し押さえを行なっても相手に支払い能力がない場合には、費用を得られる場合ではないので、家庭裁判所に訴えた分だけ損になります。
このようなことから支払う側も収入の範囲内で用立てるのが一般的で、わざわざ借入を行なってまで支払うというケースはかなり少数の存在になります。
ただ、それでも親としての義務を果たすべく支払いを真面目に行なっている人も多く居ます。
多くの場合には収入の範囲内で支払っていますが、場合によっては借入をして支払うこと場合もあるかもしれません。
このさいに利用できる借入の種類として、使用する用途が自由な消費者金融やクレジットカードのキャッシングサービスや、銀行や信用金庫が提供しているカードローンや用途を限定した目的ローンということになります。
これらを利用するには審査を受ける必要があり、住所や氏名、生年月日や居住実態、居住年数などの個人情報のほか、職業や勤務先、勤続年数、収入の職業情報、また希望の借り入れ金額や他社からの借り入れの有無とその金額によって決まります。
ただし、お金を借りる以上はその手数料として金利を支払うことになります。
この用途が自由な借り入れでは、金利が非常に高く設定されており、その場しのぎに使うのには有効ですが長期の借り入れとなると金利負担が大きくなり支払いが困難になる場合があります。
これは多くの場合には利息制限法で定める金利上限一杯に設定しているためです。つまり10万円未満で年利20%、10万円以上100万円未満で年利18%、100万円以上で年利15%というものです。
また万が一、支払いが滞った場合には金利とは別に遅延損害金として、出資法の上限一杯である年利20%を支払うことになります。
一方で、一部の銀行や信用金庫で提供されている目的ローンであれば、用途自由なローンよりも低い金利で借りることができます。
目的ローンでも離婚ローンといって離婚に特化したものもあれば、借入理由を申し出て借りる目的ローンやフリーローンがあります。
(⇒どんな理由でも借入ってできるの?)
それでも金利は年利8%ほどかかりますが、利息制限法の半分程度で借りることが可能です。
ただし審査を受ける必要がありますし、支払いが滞った場合には遅延延滞金を支払うことになるので、契約するさいに返済方法を含めてしっかりと理解しておく必要があります。
なお、これらのローンでは、おおむね上限は1000万円に設定されていますが、収入によってはそれ以下になる場合があります。
養育に掛かる費用は年に少なくても1ヶ月に2万円であり、15年間支払った場合には360万円で、月に4万円であれば720万円となるので多くの場合は1000万円以内の借入で支払いが可能です。
しかし、離婚の慰謝料と異なり、養育は月々払うのが原則であるため、借り入れを行なって一括で支払うよりも月々支払った方が金利が付かないぶん支払い金額を抑えることができます。
また双方の話し合いで決めるということもあり、どうしてもその月の支払いが不可能になった場合には支払いを待ってもらうというのもひとつの手段です。