無審査と言われる借入れはほんとに審査をしていない?
「ここは無審査だから審査に通るか不安だったら使ったほうがいいぞ」と言われて使ったことがある消費者金融があります。
無審査というのはなんとなくいい響きで審査をされないのであれば通りやすいだろうなというのは思います。
しかし普通なら消費者金融の借入れをするんだったら無審査ということはないと思います。
仮審査と本審査と二回あるようなところだってあるのに無審査というのはありうるんでしょうか?
私が使った消費者金融以外にも言われているところはあるようなのですが…どうなのでしょうか?
無審査での借入れというのはあったとしてもヤミ金だろう
無審査での借入れをしたという話ですけれども、無審査での借入れというのはまず無いと思ったほうがいいでしょうね。
あると思っていたら、無審査で借入れをして通してもらいたいと思うようになり、ヤミ金に引っかかりやすくなってしまうでしょうから。
もし今の時代にも無審査での借入れというのがあるとしたら、それはヤミ金の可能性が高いでしょう。
ヤミ金は無審査でもどんどん貸出をします。返して貰う必要はあるのですが、何も働いて返してもらわなくてもいいからです。高い利子で貸出をしたお金をどこか他のヤミ金で借りて返すように言ったりするのです。
そしてヤミ金で借りてまた利子を付けて返済をするときには他のヤミ金から借りる…というようなループを繰り返すわけです。最終的には命の危険も出てくるでしょう。
では世の中ヤミ金以外では無審査での借入れというのは出来ないのか?そういう商品自体は存在していないのか?というと存在していないと思ったほうがいいでしょう。
たまに中小の業者が無審査で貸してくれるという人がいますが、それは無審査ではなく審査はしているんですけれどもその審査内容が非常に独自のものであって、一般的な審査と違うだけです。
人の顔を見たりその人の職業や家族などを調べたりと、信用調査を使わないような場合もあります。(こちらもご参考に→どんな職業の人が借入できるの?)
そういった中小の業者は何も無審査なわけではありません。単純に無審査というよりは、審査はしているのだけれども、その内容が独特なだけです。だから落ちることだってあるのです。
中には自営業者はダメというように自営業者だけを落とすとか変わった業者も存在しています。
このように無審査で借入れをすることが出来る、というような業者の方が少ないということになります。
無審査では借入れをするということが出来ないですが、審査が簡易的なところもあり、そういうところなら審査が簡単なので通りやすくなっているので、仮審査のあるところはお勧めでしょう。
【参考ページはこちら】
審査なしで借入できた!これって大丈夫?
消費者金融や銀行で無審査での借入れを行うことは可能なのか
急なお金が必要になったさいに用立てることが出来るのが消費者金融やクレジットカード会社などのキャッシングや、銀行や信用金庫などのカードローンです。
従来、ローンを組む場合には個別に審査を受けてひとつひとつの借入れに金銭貸借契約を結ぶ必要がありますが、これらのサービスでは予め融資される枠を決めて置き、その金額内であれば自由にお金を借りることができるというものです。
また他のローンでは担保や保証人を用意する必要がありますが、これらのサービスでは原則として無担保での融資となり、保証人も借主が用意する必要がありません。
これらは消費者信用と呼ばれるもので、その借主の信用を担保にして融資を行うものです。
そのため何らかの目的のあるローンに比べて、審査される条件が厳しくなります。審査は主に借主の返済能力に関して行われます。
申込時の書類には、住所、氏名、生年月日のほか、勤務先の住所や会社名、連絡番号や勤続年数、また居住実態や居住年数、家族構成、他社からの借り入れの有無や借り入れがあった場合の借り入れ金額などを書き込むことになります。
また必要な書類として運転免許証などの身分証明書や源泉徴収票など所得証明書などを用意することになります。
これらは消費者金融もクレジットカード会社、また銀行や信用金庫でも同様であり、必ず行われます。
審査のポイントとしては、まずは年齢になります。多くの会社では、20歳以上65歳以内の人を対象としていますが、これは法律で決まっていることではなく、各会社によって定められた規定になります。
(⇒キャッシングの年齢制限について)
20歳以上である理由は民法が影響しており、民法では20歳未満…つまり未成年に対しての契約に関しては、保護者の同意が必要となっているためです。
保護者の同意なしに結ばれた契約に関しては保護者が契約を破棄することが可能となっているため、それらのトラブルを防ぐために20歳以上と設定されています。
ただし、一部には未成年でも主に大学生に対して貸し付けを行っている消費者金融もあります。
この場合には学生ローンとも呼ばれますが、貸出条件は会社によってまったく異なり、学生ローンでも20歳以上を対象にしている場合もあります。
一方で65歳というのは定年退職の年齢であるという点が大きく影響しています。
定年退職になれば、再雇用をしてもらうにしてもそれまでの収入が大きく減ってしまいます。また年齢が高くなればなるほど就職が難しくなり収入が期待できなくなります。
そのため、多くの会社では65歳を上限と定めています。どちらにしても、その会社が定める年齢制限に引っかかる場合には、審査に通りません。
ついでポイントになるのが、職業と年収です。この消費者信用の基本は安定した職業は安定した収入があるとされており、それを信用して融資を行います。
もちろん一定の収入は必要ですが、一方でいくら収入が多くても安定した職業でなければ審査に通らないこともあります。
そのため、かつての消費者信用ではサラリーマンや公務員などがその対象であり、それ以外の職業の人は通常の方法では審査に通りにくいのが一般的でした。
しかし、国民所得が増えてくるとアルバイトやパートでも安定した収入が得られるようになります。
またサラリーマンでも正規雇用と派遣社員といった雇用形態の違いも生まれてくるようになると、職業に対する審査のハードルは低くなっています。
ただし、それでも融資条件の良い商品に関しては審査は厳しく、安定した職業と高く安定した収入があることが条件となっています。
特に職業で厳しいのが危険を伴う仕事や自営業など自力で稼がなければならない職業です。
危険を伴う場合には事故や怪我で収入が途絶えるリスクがあるためです。一方で自営業は自力で稼がなければならず、月々の収入が不安定なためです。
また雇用形態もアルバイトやパートであれば、いつ解雇されるかわかりませんし、派遣社員なども契約期間が満了すれば次の仕事があるかわかりません。そのため融資する方からすれば返済不能になるリスクがある職業と見做されます。
また収入に関しても、一定の金額があることが前提になります。これは収入のすべてを借入れの返済に充てられるわけではなく、いくらかは必ず生活費として消費するためです。このさいに居住実態が賃貸であれば家賃として相当の額が必要になります。
また家族構成で扶養者が多い場合には、それだけ生活費を必要とするため、収入の多くが消費されると考えられます。
このため元からの収入が少ない場合には、返済に充てられるお金がないと見做され審査に通りません。
銀行などの場合には最低でも200万円の年収があることが融資の前提とも言われています。
消費者金融の場合は多少、条件が悪くても融資を行なってくれますが、それでも貸し付けられる金額は少額になります。
なお、一般には年収の3分の1程度が余裕を持って返済が可能な金額と考えられており、貸金業法では原則として年収の3分の1以上の貸し付けは禁止されています。
また銀行などの場合にはより条件が厳しく年収の5分の1程度が毎月の返済が可能な金額とされています。
また審査では他社からの借入れも影響します。一般には複数社の借入れを行なっていると審査に通らないと言われますが、これは多重債務を避けるために行われているものです。
多重債務は複数の会社から融資を受けて返済がままならない状態を指します。
複数社から融資を受けると返済日が分散して、1ヶ月に数回にわけて返済を行うことになりますが、収入源がひとつだとすると、収入を得た段階で返済分を確保しておく必要があります。
しかし、実際には収入は生活費にも消費されます。場合によっては病気などで返済すべきお金を使ってしまうこともあるかもしれません。
そうなると返済日に返済に充てるお金が手元になく他社の融資枠を使って返済のために新たな借金をするといったことに陥ることがあるためです。
このさいにただお金を借りることができれば問題ありませんが、お金を借りる以上は手数料として金利を支払うことになり、ますます借金が増えるという悪循環に陥ります。
多重債務は融資する方からすればもっとも恐れるべき状態で、最終的に借主が債務整理をすれば、大きな損害を受けることになります。
このため、審査のさいには他社の借入れの有無が重視されます。
また多重債務を防ぐことを目的に貸金業法では、収入による制限のほか、1社から50万円以上借りる場合や複数社合わせて100万円以上を借りている場合には、所得証明を提出することが義務付けられています。
また会社によっては、申込みの段階から所得証明の提出を求めているところもあります。
銀行にはこの義務はありませんが、多くの場合には申込みの段階から所得証明が必要になります。
これらの審査をクリアしてはじめて融資を受けることが可能になります。
融資の方法は、大手であれば発行されたカードを使って自社ATMまたは提携ATMを使って引き出す事ができますし、最近は指定した銀行口座への振込も行われています。
返済の多くは口座引き落としになっていますが、振込による返済も可能となっています。一方で中小の場合には窓口や振込が基本で返済も同様になります。
どちらにしても正規の会社であれば審査を受ける必要があり、また金銭貸借契約を結び諸条件を設定してからの融資が基本となっています。
そのため正規の事業として行なっている会社は無審査で貸し付けを行うことはありません。
しかし、一部の貸金業者や無登録貸金業者の中には無審査での貸し付けを行なっている場合があります。
つまり、お金が必要である旨を伝えるとすぐにお金を融資してくれるというものです。
審査を行わない時点で、すでに貸金業法に違反しており、多くの場合には法外な金利を要求してくるため注意が必要です。
なお、現在の日本の法律では年利20%を超える金利は違法となっています。